卯の花が咲きだしました。
「卯の花の匂う垣根に…♪」と小学唱歌に歌われましたが、卯の花和え、卯の花腐し(うのはなくたし、卯の花が咲く頃降る長雨)、卯の花襲等、植物の名が使われる事が多いのは、日本には四季があり、植物が身近だったからなのでしょう。
『枕草子』の中に、時鳥(ほととぎす)の声を聞きに郊外に出掛けた清少納言達が、途中、民家の垣根の卯の花がきれいなので手折って、長い枝を牛車の屋根や脇などに挿したら、卯の花の垣根を牛が引いているようだった、と楽しそうな記述があります。
実朝も永福寺(ようふくじ)に、時鳥の鳴き声を聞きに、牛車で二度訪れたそうです。
前日、家来が下見に永福寺を訪れたと記述があり、大倉幕府と永福寺は徒歩20分弱、気軽にいけず、お気の毒と思いました。