1、辛夷;こぶし。蝶か鳥が舞うように一斉に辛夷が咲くと、春の幕開けです。
似た花に「白蓮」がありますが、早春に咲く「辛夷」の方が花が小さく、あちこち向いて咲きます。
白い「木蓮」を「白蓮」と言います。花がいっせいに上を向いて咲くため、中がみえません。
2、杏;あんず。梅の花に似た形で、薄桃色。
3山茱萸;さんしゅゆ。春の花は、2月の「万作」、「連翹」(れんぎょう)、「黒文字」、「油瀝青」(アブラチャン)、8、の水木類など黄色の花が多くみられる。
4、雪柳;生け花や茶花には、白い小さな花を使うほか、新緑や紅葉も使う。
5、木瓜;ぼけ。赤や白や染め分け等種類が多い。
写真は<鎌倉花便り12月>にも咲いていた、四季咲きの木瓜。
秋に出来る実(鎌倉花便り8月②)は、木につけたまま、トリカブトや菊といけたり、文人いけの盛り物に使う。ジャムや木瓜酒にしても美味しい。
6、連翹;れんぎょう。中国原産。
7、四手辛夷;しでこぶし。辛夷より小ぶりで、花びらが細く、祭壇で使う白い紙で作った「四手」(しで)に似ているから。「紙手」「幣」とも書く。
8、土佐水木;紅葉した葉もア秋に使う。
他に枝が細い「伊予水木」や『ヒュウガミズキ」がある。
9、白たんぽぽ;貴重な日本のタンポポの仲間。土佐水木;紅葉した葉も美しい。
10、貝母;ばいも。別名「編笠百合」。
ユリ科の植物で、下向きの花の中に、網目模様があるから。
11沈丁花;香りが強すぎるため、茶室には使わない。
香りが強すぎたり、名前が悪かったり、きつい色の花は茶室には使わない。
同じ意味で、桜は華やかすぎるので、茶花に使わない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コロナ下、無心に咲く花に慰められました。
昨年4月より始めた<鎌倉花便り>も、3月で1年になり終了させて頂きます。
御協力くださった方々に深く感謝申し上げます。