華頂宮公開日が終わりました。
お天気にも恵まれ沢山の方々が、谷戸の春を楽しんで下さいました。
3月寒い日が続き、花がなかなか咲かないなど花材選びに苦労しましたが、今回も花屋さんの協力に助けられました。
福寿草が陽射しに力一杯手を広げ、蕗の薹が顔をだし、八つ手花笠の蕾がうつむいて物思いにふける春。椿姫もポトンと参加。
里山に登る足元にひっそり咲く菫。花屋さんから駆け付けたワイルドフラワーの白い花とゼンマイさん。
早秋の花達を、時代菜籠に、集めてみました。
秋は忙しい。
庭に落ちた栗は、リスにとられないよう、はじける前に急いで収穫。
柿もこの数年、人間の口には入らない。リスは、熟す前に少し齧って、種を食べて捨ててしまう。
今年は、リスがとれない枝先に少し残っている柿が熟すのを、楽しみに待っている。
ドクダミは別名十薬(じゅうやく)とも言い、薬の効用が沢山あるそうです。薄暗い草むらにドクダミ群生。
庭の隅の下野の根元に、蛇苺が赤い実をつけて隠れています。
初咲きの下野とドクダミと蛇苺、仲良し3人組を籠に寄せたら合唱が聞こえてくるようです。
スイカズラ、白い花は翌日黄色くなる別名〈金銀花>。木に絡まってきれいに咲いていたのに、鉈籠(なたかご)に入れたら、駄々っ子の様にひっくり返る。18cのトルコのガラス瓶に入れたら、お澄まししてくれたでしょうか?
1、水仙が沢山咲いていたので、陶芸家河村貴史氏の花器に摘んで入れてみました。(1/6)
2、暮にお正月用のお花をいけた時の、残りの梅の蕾が、ほころんできました。
唐物の手付き籠にいれ、熊笹を添えてみました。(1/15)
3、スィトピーと雪柳を頂いたので、庭の山茶花やロウバイも仲間に入ってもらって、一足早い春の饗宴。
花達の歌が聞こえてくるようです。
小山岑一作、種子島のビール器に。(1/20)
10日の表参道のお稽古の花材です。花長さんの店内は外の暑さとは別に一足早く秋が訪れていました。
刈萱(かるかや)、女郎花、水引、吾亦紅(われもこう)、白嫁菜、藤袴・・・、可憐な花ばかりで茎が止まりにくい。 庭の秋海棠を添えて根締めにしたら、花たちのつぶやきが静かに収まりました。
半夏生(はんげしょう)は、夏至から数えて11日目の日で、今年は7月1日です。
淡竹(はちく)とキスゲの蕾に、我が家の半夏生を添えました。
下野薬師寺で発掘された<葡萄唐草文宇瓦>(ぶどうからくさもんのきがわら)の写しを置いて。
お稽古の花でお世話になっている花長さんに、底紅空木があり南蛮鉈袋花入れ(高見世清光作/鞍見窯)に。
あまりにきれいで可愛くて、咲いている花を全部入れ入れて・・・しまいました。
今日は夏至、二十四節気の一つで、日本では昼が夜に比べて一番長い日です。
裏庭の白山吹が新緑の中にひっそりと佇んでいます。昔、茶道の師から頂いた実をまいた思い出の花。
大田道灌の逸話「七重八重、花は咲けども山吹の、実の(蓑)一つだになきぞ悲しき」と詠まれ差し出された花は黄色の山吹。
白山吹は黒い実が出来、秋の実も使われる一日花。エビネ蘭も毎年忘れずに咲いて楽しませてくれます。
新型コロナウイルス蔓延の為、胸痛むニュースが伝えられ、春とはいえ心沈む日々ですが、無心に咲く花に心慰められます。
今年は春が早いのか、花達が次々に色とりどりに咲き春を謳歌しています。
多くの人々の目にとまる花も、道端に人知れず咲く花も、「花は紅、柳は緑」一瞬一瞬を力いっぱい生きている、あるがままのその姿に、限りない生命の息吹を感じるこの頃でございます。
福寿草が満開です。鶯の初音を聞きました。
福寿草は、早春の太陽をできるだけ一杯に集めるように、手を広げるように2枚づつの葉が上を向いて咲いています。
熊谷守一画伯の<一花一葉>と弥生の土器に。
鎌倉古今で催事があり、早春の花で来賓の方々に楽しんで頂けるよう、玄関に迎え花をお頼まれしました。
花器は、小山富士夫氏由来の種子島。
小山氏は生前、古今の斜めお向かいに在住。
遊びにみえた北大路廬山人が、家の前の道路で包丁を研いでいらしたと、ご子息の岑一氏夫人から伺ったことがございます。
上野で茶会の宗偏流四方庵(そうへんりゅうよほうあん)家元席。
掛け軸は仁和寺・小林隆仁第44世門跡「清」「寂」、香合は流祖・宗偏手作りの琵琶。
宗偏は、小刀が得意だったそうです。
水差しは、緑釉・小山岑一作。
お花は時代籠に、尾花、吾亦紅、ホトトギス、むくげ(祇園守)、萩、水引、金水引等を寄せた、琵琶の音色に秋草が揺れるようなお席でした。
鎌倉青年会議所の方々5人が、初めてテーブル花に挑戦。
サプライズで新理事長へのプレゼントになさる趣旨に賛同し、前日お手伝いしました。
新理事長は<鎌倉学び舎>主宰の潮見雅利氏、皆様楽しまれながら、個性豊かな作品が出来、写真は半分位完成した所です。
<花会>へ
聖心女子大学宮代会館花会にて、初夏の花達が勢ぞろいして、皇后さまをお待ちしました。
<日本画と書と花の会>、日本画教室開催40周年記念/利光洋子先生に合わせて、書道小澤蘭雪先生、花雅流松坂千遊と、各生徒さん達と参加しました。
萱草と穂咲ナナカマド、表参道教室お稽古の花。
萱草色を「トロピカルで美味しそう」(T談)と感じるか、爽やかな初夏の色と感じるか?
萱草は<忘れ草>ともいい、悲しみを忘れる色、従って平安朝の人々にとって<萱草の襲>は喪の色。
源氏物語<葵>には、正妻葵上をなくした光源氏が、身内と語らう場面等に「萱草の袴など着たるも・・」とある。喪の女子の袴は萱草色、ずらりと並ぶのを見たら現代なら華やかと感じるかもしれない。
籠に敷板は、いらない。
<崑崙(こんろん)椿と壇香梅>。
金曜のお稽古の花、壇香梅(だんこうばい)が少し咲き過ぎ。壇香梅は樟脳科の仲間で、殺菌作用もあると言われる。良い香りがして好きな花。
江戸時代、同じ仲間の黒文字などの小枝の先をササラにして、歯ブラシの代わりに使用していたとか・・・。昔インドに旅した時「黒文字を歯ブラシの代用にする」と聞く。崑崙椿も好きな花。
今日は子供の日、足元に卯の花をそえ、花器は母の形見の舟。 舟板に乗せてみました。
尚武は、爪の向きや葉の裏表等出生に合わせて、約束事があります。
花びらの元に花菖蒲は黄色、カキツバタは白、アヤメは網目状の模様がそれぞれあることで区別できる。
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